Part-2 声の底力
                は、詩人 木原孝一、谷川俊太郎、両氏
                にスポットライトを当てました。
                
               「鎮魂歌」「貝の歌」
「死んだ男の残したものは」
                からの一節です。     
                
Part-2 声の底力
					
         
                
                        
                弟よ おまえのほうからはよく見えるだろう
                こちらからは 何も見えない        
                  わたしには いま 何処で 何が起こっているのか
                          よくわからない
                
                    「鎮魂歌」
                
                
                    貝がら 貝がら 貝がらは黙っている
                 死んだひとのかなしい魂
                   海の底のくるしみの心
                      貝がらを投げるな打つな
                    虹のなぎさで
                          貝がらはだまっている
                「貝の歌」
                
                    死んだ男の残したものは
                       ひとりの妻とひとりの子ども
                         他には何も残さなかった
                           墓石ひとつ残さなかった
                
                              「死んだ男の残したものは」
            
        今回の企画の基となった
        天野有恒
        
        の「声の底力」お聞きください 。
        [貝 の 歌]
        からの一節
        

